Weekly Ueda Clinic
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2013年12月28日(土)
御礼




早いもので、昨年末に御礼のコラムを書いたのがつい先日のようです。短いようでも暑い日、激しい雨の日、いろいろなことがありました。でも、ありがたいことに臨時で休むことなく診療を続けることができました。来院くださった皆様、地域住民の方、スタッフ、全ての方々に感謝いたします。

医院を継承してまる5年が過ぎ、新年には6年目に入ります。初心を忘れず、「満足と感動の医療」を目指して診療を続けたいと考えております。
どうか、変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。

2013年12月23日(月)
冬派?



毎朝同じ時刻に家をでていると朝の景色の変化は劇的です。夏には東の空からギラギラと太陽が照りつけ日陰を縫うように歩いていた同じ時刻、冬至が近づく今では夜明け前、淡い朝焼けに包まれています。日傘が必需品になった日々からわずか4ヶ月ほど、朝の空気はしんしんと冷え、吐く息は白く遠くまで伸びていきます。

暑い日と寒い日、どちらか選べと言われれば私は寒い方を取ります。汗をかいてベタベタすることもないし匂いも気にならない。暑さからは逃げられませんが寒さは着込めばなんとかしのげます。急ぎ足でしばらく歩いていればいつの間にかホカホカと暖かくなってきます。この季節私は嫌いではありません。皆さんはいかがですか?

2013年12月16日(月)
自転車旅行



先月末、まだ晩秋だった京都を自転車で走りぬける時間がありました。京都の中京から長岡までの用事、せっかくの小春日和いつも通り電車を使うのは面白くないと自転車旅行を思いついたのが始まり。まずは市内を西へ、嵐山を目指しました。市内は道がいりくみ信号も多くなかなか進みませんスマホの地図を見ながらようやく到着。そこは水害の被害が癒え山は色づき観光客で賑わっていました。渡月橋からは桂川の堤防に整備されたサイクリングロードを一気に南下。時折振り返っては桂川と愛宕山の風景を楽しみました。川の中州にみかけたのが上の写真、あちこちにシャッターチャンスが待ち構えていました。いつも行き来する地域なのに新鮮な道中でした。でもいいことばかりではありません。帰りは緩い上り坂、強くなった冷たい北風が向かい風となり思うように自転車が先に進みません。すっかり消耗しましたがいい写真が撮れたので満足の一日でした。

2013年12月9日(月)
サギ集団



鴨川には冬になると海からやって来た白いカモメが風物詩にもなっています。先日も白い鳥の群れを見かけ、近づくとカモメではなくコサギの集団、サギ集団でした。鳥たちが何かに驚いたのかいっせいに飛びたつ姿は迫力満点です。鴨川には年中アオサギ、シラサギ、コサギといったサギの仲間を見かけますが普段は単独。日がな、脚で川底を探っては出てくる獲物を長いクチバシで一閃なかなかのハンターです。この時期には日本の寒い地域からまだ比較的暖かい鴨川にコサギが集合しているようです。渡りの雁にカモメにサギ、さすがに過密、エサ場ではその優美な姿に似合わぬガアーという大きな鳴き声が響きます。にぎやかな川面は見ていてあきることはありません。

2013年12月2日(月)
電車通勤



平成21年の1月から医院への通勤を始めて間も無く5年になります。

最初の頃は医院に運び込む荷物を積み自家用車で通勤することもありましたが今ではほぼ毎日電車です。電車のいいところは時間が正確で乗っている間好きなことができること。長々とメールしたり、ゆっくり本を読んだり、疲れてる時は寝ることも。時間が決まってるのでルールを決めると日記を書いたり、習いごとをしたりといい習慣が無理なく続けられます。まさにいい事づくめ!自動車ではこうはいきません、メールしながら運転する危ない人もいますが基本的には運転に集中、リラックスできる音楽をかけると眠気との闘いがはじまります。もちろん自動車には小回りがきく、雨に強いといったいい点があって手放すことはできませんが、便利で正確な鉄道は日本ならでは。島本には駅が二箇所、こんなに便利な場所はなかなかありません。

2013年11月25日(月)
レンズフィルタ



コラムにのっている今年の紅葉の写真、色が鮮やかと思っていただけてたら嬉しいところです。私の腕が上がったというより、この夏教えてもらい使い始めたレンズフィルタの効果が大きいのが正直なところ。フィルタは光をさえぎるためレンズの先端に装着します。散乱する光の中で一定の方向のものを遮る。なかなか原理は難しそうですが、下の同じような川面を撮った二枚の写真を見ていただくとわかりやすいと思います。一枚は水面に反射する光を描写、もう一枚はフィルタを回して撮った写真。こちらには水中で川を登る鯉たちがくっきりと映っています。 フィルタが川面の反射光をカットしてくれたおかげです。



同じ原理で邪魔な反射光を減らし青空はより青く、赤や黄はより鮮やかに写すことができます。光を操ってるような感覚で新たな楽しみが増えました。

2013年11月18日(月)
蔦の紅葉

小春日和の先週木曜日、桜並木の紅葉を見に疏水界隈を散策しました。


日の光で鮮やかなオレンジ色に輝く木々が水面に映えます。そんななか一きわ赤く色づく蔦を見つけました。いつもは目立たない存在ですがよく見ると四季を体現しています。ツルの先端の小さな葉も同じように色づくのはかわいいものです。



木々の紅葉は落葉寸前の大きな葉ばかり。小さな紅葉は貴重な存在です。

二十四節季、霜降の末候は「もみじ、つた黄なり」昔から蔦の鮮やかさは人々に愛されていたようです。

2013年11月11日(月)
大先生のブログ



時々年配の患者さんから「大先生はお元気ですか」と聞かれることがありますがお元気そのもの。以前よりパワーアップしているように感じることさえあります。上田医院の大先生、上田昌司先生は木曜日は上田医院で診療。月水金土曜は高槻市の老健施設「リヴェスタひろの」の医務室勤務、火曜日と日曜日は滋賀県マキノで畑仕事と教会での牧師の仕事と休みなく働いておられます。さらにこの9月にはブログを始められました。そのブログ毎日すごい勢いで更新しておられます。一日に2度3度と更新される日もあって数日アクセスしないと未読の記事がたまります。内容はクリスチャンでない方にはむつかしいキリスト教の話題が半分以上ですが、食事療法の話、独自の健康法、本や映画、時事から猫のことまでバラエティに富んでいます。時にコラムに書くネタが尽きて困ることのある私にとってはその書くスピードは驚異的。大先生とはあまりゆっくり話す時間ありませんがブログで繋がっている感じです。一度下のリンクから訪問してみてください。


http://blog.livedoor.jp/bokushinoto/

2013年11月5日(火)
鴨川便り



日の出が遅くなり、朝晩は手袋がほしくなるほど冷んやりする日もあります。七十二候では「楓蔦黄なり(もみじつたきなり)」した草や紅葉が色づく季節。鴨川のウォーキングは今が一番の時期です。堤防に並ぶ色づいた木々を眺め急ぎ足で進むと身体も暖まります。今の時期、寒くなった北国から鳥たちがやってきます。一年中鴨川にいる留鳥の真鴨にとってはありがたくない侵入者かもしれませんが、眺めている私たちには楽しみが増えます。留鳥は人のそばで暮らしているからか近づいても逃げようとしません。でも渡って来た鳥たちは人とも散歩にくる犬とも一定の距離を保ち続けます。旧暦では寒露の初候が「鴻雁来る(がんきたる)」渡りの鴨がやって来る頃、新暦では十月中旬にあたります。先日は小鴨を見つけました。他の鴨より一回り小ぶりですが、オスの頭は鮮やかな目立つ模様の美しい鳥です。寒さが厳しくなると川には次々と渡り鳥が到着して賑やかになっていきます。冬も悪くない季節です。

2013年10月30日(水)
猫と四季



医院の二階は猫が外のトイレにでることもあり、一年中窓は開放されています。うだるように暑い日も身を切るように寒い日も開けっ放し。ひとにとっても過酷ですが猫たちもきつそうです。

夏の間は風通しの良いお気に入りの場所で過ごしていた猫たち、季節の進むこの時期冷んやりする日が増えてくると暖かい場所に集まってきます。
ヒーターがつくとどこで察知するのか全員集合。冬毛が生えてきたのか皆少しふっくらしたようにも見えます。人が座っているのを見つけると膝の上は取り合い。どこまでも自己中心的でも他力本願。でも憎めない得な存在です。上の写真は私の携帯電話の待ち受け画面。開けるたびに癒してもらっています。

2013年10月21日(月)
二階建て列車



最近、九州を走り始めた豪華な列車が話題になりました。映像で紹介される車内はため息がでるほどのすばらしさです。いつかはとは思うものの高価なチケットを買う余裕も時間的ゆとりもなかなか厳しいものがあります。そんななか身近にちょっと異次元感覚を味わえる列車があります。先日、近鉄の特急に乗る機会があったのですがたまたま二階席でした。何度も見たことのある風景を少し上から見下ろすことになるのですが、これが新鮮。ちょっと偉くなったような錯覚を覚え童心に帰って車窓にへばりついていました。関西では京阪電車にも二階建て車両があります。こちらは座席指定ではないので人気の二階はいつも満員です。始発駅以外ではなかなか座ることができません。でも二階建ての一階席は比較的空いてます。やむを得ず座った一階席から見上げる視線もまた面白いものです。乗り心地も良く、少し暗くて秘密のアジトのよう、格安の別世界をいちど覗いてみてください。

2013年10月12日(土)
山のある風景



先週の木曜日、東京で消化器疾患の学会に出席しました。1000人以上の医師が全国から集まる大規模な学会は都心のホテルでの開催。規模が大きくなりすぎて地方都市では受け入れがむつかしくなってしまったようです。普段、のんびり通勤している私にはターミナルを足早に行き交う人々の合間を突破するのも勇気が必要。駅を出ると林立するビルの谷間に人の波が繰り返し押し寄せています。あまりの人の多さに圧倒されて、少しでも人通りの少ない路地を選んで先を急ぎました。周りを見渡しても緑は街路樹だけ。明治のころの人で「東京には空がない」といった方がいましたが、空は狭くなり続けているようです。人が多くてビジネスには最高の場所だとは思いますがなじめそうにありません。
 見上げるとすぐそこの山の緑が飛び込む島本や山に囲まれた京都は心癒される空間だと再認識できたつかの間の出張でした。

2013年10月7日(月)
鹿との遭遇


以前、ホームページのトップにしばらく置いていた写真に鹿が写っていました。どこで撮ったのかと聞かれることがあったので
状況をお伝えしたいと思います。京都の北山にある宝が池、池の周囲には遊歩道が整備されていますがその後ろは小高い山に囲まれています。夏のある日遊歩道を歩いているとかさかさと山から音が聞こえてきました。目をやると何かが動いています。数匹の鹿が無心に下草をほおばっていました。北山ではこのところ鹿を見かけることは珍しくありませんがすぐ近くで見ることはありません。
中には生まれて間もないバンビもいます。カメラを構えピントをあわせようとすると、そこは野生動物、敏感に察知して素早く視界から消えます。餌をねだってまとわりつく奈良公園の鹿とは違い食べながらも一定の距離は保ちます。でもしばらくするとまた草を食べながら近づいてきます。チャンスと思ってレンズを向けると逃げる。そんなことを繰り返しているとお互いなんとなく気持ちが通い始めたのか距離が縮まってきました。最後には鹿と目が合った写真が撮れました。

2013年9月30日(月)
診察券



上田医院ではこのたび、診察券を一新しました。見た目はあまり変わりませんがカードは表に印字ができるようになっています。機械に入れると数秒で診察券が出来上がり、お待たせすることはありません。さらに、毎回でも書き換えることができるスペースがあります。ここには次回の検査予定や休暇の案内など記入することもできます。年末年始はいつまで休みだったかな?とか、次回検査だったかな?受診のときには絶食が必要?などなど、診察券を見ればわかるようになりました。診察の前日にちらっと確認する習慣をつけていただければと思います。

2013年9月24日(火)
京都の災害



もう一週間前になりますが台風18号の大雨で渡月橋からあふれ出す濁流の映像は全国に衝撃を与えました。鴨川も警戒水位を超えましたが水が堤防を超えることはありませんでした。ニュースでは市民の方々がこんなこと初めてだと口々に言ってました。調べてみるとそれもそのはず、京都の市域が洪水に襲われたのは昭和10年、今から80年近く前になります。当時の幼児が今では後期高齢者。ほとんどの人が知らないはずです。
この時は梅雨の長雨が原因、二条付近で氾濫した鴨川で京都の中心部から右京区 にかけ2000軒以上が浸水し大変な被害だったそうです。でも、それが契機になって立派な堤防が築かれ、今の鴨川の風景ができ、今回も街の中心部は洪水を免れました。大雨の翌日、いつも歩いている河原の遊歩道は表土が流され、木の枝が散乱し、生垣には漂流物がからまったままでした。今の安全は先人の労苦の積み上げに支えられてることをあらためて感じました。

2013年9月14日(土)
京都縦貫道



京都府を南北に走る京都縦貫道、この春には大山崎ジャンクションまで伸びて天橋立までほとんどの区間が開通しました。大山崎から真新しい道路に乗り込むと西山の竹林がせまり、緑に包まれながら車は走ります。山の多い丹波ではトンネルが多くなりますが、ぬけるとのどかな景色が広がります。終点は青い日本海、驚くほど速く到着できるようになりました。これまでは縦貫道に乗り込むまでと、縦貫道から一般道に降りるまでがいつも渋滞。待つことが大嫌いな私にはつらい道のりでした。ストレスなく丹波、丹後に行けるようになり楽しみがずいぶん増えたように感じます。また、交通の要衝、大山崎の面目躍如もうれしいところです。

2013年9月9日(月)
屋上農園



上田医院の屋上は広々として風通しも良好、眺めもよくて一度ご招待したいところです。でも夏は強烈な照り返しで住人でさえ屋上に上がることはなくなります。そんな環境が農作物の生育にはよいようで今年もたくさんの茄子が収穫できました。さすがに雨がふらない日が続いた八月は水やりが大変だったようですが、ようやく秋が近づき雨が降ると、雨後の何とかのように成長が加速しているようです。医院の屋上から外に伸び出しているのはヘチマ。沖縄で食材になってるのを見てから、我が家では夏の定番になっています。ちょっと小ぶりなのが食べ頃、サクサクした食感に調味料がよくなじみ今年も美味しくいただきました。その他、古い土にシソやネギが自生していたりとたまに見に行くと面白いところです。春には肥料の買出しに私も駆り出されますが、その後の世話はとよ子先生の担当。植物は手をかければかけるほど素直に成長してくれます。その労苦には感謝です。

2013年9月2日(月)
処暑



暑い日が続く立秋が過ぎると二十四節季は処暑に入ります。
新暦だと8月23日から9月6日ごろにあたります。処暑に入ったころからようやく朝晩は少し暑さが和らぎ季節が変わり始めたことを感じます。日が暮れるのも早くなり、晴れていてもじりじりとした暑さを感じることはなくなりました。夜には虫の音が本格的な秋が近いことを知らせてくれます。七十二候で言うと処暑の初候は「綿のはなしべ開く」綿花が開くこと、次候は「天地始めてさむし」ようやく暑さが収まるころ、野分と呼ばれた台風が多い時期でもあります。今年も暦通りに台風がやってきていました。末候は「こくものみのる」穀物が実る時期です。コメの収穫も間近、七十二候につけられた名は私たち日本人の原風景と重なり、実に味わい深いものです。

2013年8月26日(月)
電子カルテ



診察室に入られて少し様子が変わったことに気付かれた方もおられると思います。机の上に置かれた大きなモニター。これがこのたび導入した電子カルテです。室内はモニターだらけの感もあります。診察を受けられる方にとっては検査をして薬をもらう、変わることはありません。スタッフの業務は少なからぬ変化があります。少し内輪の話になりますが、これまで時間に追われ書きなぐっていたカルテ。口に出さなくても「こんな読みにくい字」とスタッフの顔には怒りの表情が見え隠れします。これからは診察室で入力するときれいに印字され窓口の計算も自動。お待たせする時間が短縮できると思います。電子カルテでよく言われるのが、「医師がモニターばかり見ている」という苦情。実はしばらくは練習期間。しっかり使いこなしてご迷惑をおかけすることないようにしたいと思います。

2013年8月19日(月)
島の景色



石垣島は周りをサンゴに囲まれた小さな島。車を使うと一周するのに3時間もかかりません。島の中央部にある展望台からは島の全体と西表島が一望できました。海辺はサンゴが砕けた白い砂浜がどこまでも続きます。透明度の高い海水と白砂はエメラルドグリーンの美しい色を見せてくれます。でも白いのは死んでしまったサンゴ、すんでいる魚も多くはありません。サンゴが生きているのは白い砂の上に黒くたたずむ部分。そこは小魚たちが群れていました。石垣島でもサンゴの危機が心配されているようですがまだまだ豊富に残されています。サンゴは石灰岩のもと、石灰岩でできた島には大きな鍾乳洞がいくつもありました。鍾乳洞の中は外とは別世界の天然の冷蔵庫、泡盛の貯蔵施設なんかもありました。丘はサトウキビ畑と牛の放牧がさかんになされ今は緑一色、米の栽培は小規模にしか行われていないようでした。強い日差しと空の青、牧の緑、海のエメラルド。石垣は光と色が交差する平和な島でした。

2013年8月12日(月)
竹富島の昼下がり



石垣島と言えば台風に負けないように石で組まれた塀と平屋の建物というイメージ。現在の石垣ではなかなかお目にかかれ
なかった昔ながらの光景が石垣島と西表島の間に浮かぶ竹富島には残されていました。石垣に囲まれたオレンジの瓦の家々。法律で保存地区に指定されているとのことで、建物のデザインが自由にならなかったり道路を舗装できなかったりといった苦労もあるそうです。
竹富島はサンゴでできた島、道の白い砂利はサンゴの砕けた砂ですし、家の礎石もよく見るとサンゴの塊でした。石垣もサンゴのかけらを積み上げたもので住民の方が自分で積み上げるとのこと、以前は2メートル近くあったそうですが今は観光用に少し低くなっています。積み上げただけなので上に乗るとくずれますが適度に風を通し台風にはつよいそうです。

石垣に囲まれた路地にはハイビスカスの花が咲き乱れひかりがあふれています。そんな中を歩くのはやさしい目をした水牛が引く荷馬車。スピードは人がゆっくり歩くのと同じくらい、観光客は荷台で心地よい揺れとガイドの三味線に心なごませます。水牛だけに時折止まっては水をかけてやったり、排泄物の始末をしたりと乗務員の仕事も独特、お客さんにはこれがおおうけでした。竹富島の昼下がりはゆっくり時間が流れていました。

2013年8月7日(水)
シュノーケリング



 今年の休暇は新しい空港ができたばかりの石垣島まで行ってきました。
そこで楽しみにしてたのが シュノーケリング。ゴーグルと息を吸うパイプ、このパイプをシュノーケルと呼ぶようですが、これで海の中を続けて覗くことができます。ダイビングのように潜るわけではなく、ライフジャケットをはおってぷかぷか浮かびながら見下ろすだけですが、これで結構見えます。無理して泳がなくても潮の流れに乗ってゆっくり観察することもできます。浅いところにも様々な形のサンゴがならび、色とりどりの熱帯魚が手に取れるような近くを横切ります。昨年購入した水中カメラのシャッターを夢中になってきっているとあっという間に制限枚数を超えてしまいました。魚達を見ていて気付いたのは同じ場所で頑張っていること。それぞれに縄張りがあるようです。大きめの魚は広めの範囲、小さな魚は一つの岩礁のまわりだけ。さらに小さな小魚は岩陰に身を寄せ合ってがんばっていました。人気者のクマノミはイソギンチャクのそばを離れません。私も回遊魚のようにあっち行ったりこっちに戻ったり時間を忘れて魚たちを眺めていました。

2013年7月29日(月)
七十二候



 
先日、旧暦に関する面白い本を購入しました。
季節の変化に恵まれた東アジアに位置する日本。四季は立春、立夏、立秋、立冬に始まり、それぞれ春分、夏至、秋分、冬至で区切られます。さらに細かく二十四に区切った二十四節気。ここまでは天気予報でも時々話題になります。これ以上細かいのはないのかと思っていましたが七十二候というのがありました。二十四節気をそれぞれ初候、次候、末候と五日ずつ三つに分けると、一年は七十二の候に分かれます。それぞれの候には季節を感じさせる面白い名前がついていました。今は二十四節気では最も暑い大暑。その初候の名は「桐始めて花を結ぶ」、次候は「土潤いてむし暑し」、末候は「大雨時行る」といったところです。まさにその通りの気候が候の名前になっています。気候と言う漢字そのものが季節を表す気と候の組み合わせ、元々は中国で作られたものが日本の風土に合わせ修正されたそうです。候にはそれぞれ旬の言葉、旬の野菜、野鳥、魚に草花があり、購入した本にはイラスト入りで載っていました。昔の人は、農作業のため必要であったからかもしれませんが、現代より細かく季節の移ろいを楽しんでいたようです。私もこの七十二候の名とその旬をじっくり味わってみたいと思っています。

2013年7月22日(月)
オートキャンプ



夏休みが近づき、キャンプの季節も本番です。昔ながらのキャンプは蒔きや鍋を担いで山道を歩き、森の中に開けた広場にテントを設営し、夜は皆で火を囲むといったイメージでした。今のキャンプは自家用車に目一杯荷物を積み込み、キャンプ場に直接乗り込むオートキャンプが主流のようです。話には聞いていましたが実際に見かけた時はそのスケールに圧倒されました。場所はマキノ高原、かつてはなだらかなスキーのゲレンデがあった場所に所狭しと自動車とテントが並んでいました。普段は何もない草原に一夜にして村が出現したようです。テントのまわりでボール投げや虫捕りに熱中する子供達の姿は昔ながら、その様子を眺めてる親はバーベキューに舌鼓をうち至福の時をすごしています。以前のキャンプ場はトイレや風呂は目をつぶらざるを得ないところでしたが、今のオートキャンプはトイレもそこそこ、場所によっては近くに温泉があったりして、それが楽しみの一つになっているようです。ゴミゴミした町のマンションで物音を立てないよう気を遣いながら過ごす日常から脱出して、山の緑に囲まれ土の上で跳ね、火をおこし星空を見上げる。いつかは私もと一瞬思いましたが、道具を揃えて段取りよくテントを設営し、火をおこして料理の後片付けまでと考えると道のりはかなり険しそうです。

2013年7月13日(土)
ブルートレイン



九州にまで延びた新幹線。鹿児島まで日帰りもできるようになりました。

新幹線の特急の愛称はさくらにみずほ。この名はかつて九州へ向かうブルートレインの名前でした。小学生の鉄道ファンのあこがれの的だった九州へ向かうブルートレイン、寝台特急は新幹線の影で次々に姿を消しています。そんな中いまだ絶大な人気を保っているのが北へ向かうトワイライトエキスプレス。大阪を昼すぎに出発して札幌に到着するのは翌日の昼。飛行機なら2時間かからない距離をまる一日かけて走り抜けます。人気は豪華な設備を備えているからだけではなく、北へ向かう夜汽車が旅愁を誘うからなのでしょうか?わたしもいつかはと思っています。寝台特急はほとんど夜間に走行するので昼にその姿をみれることはほとんどありません。島本あたりでは終点の大阪駅を目指してラストスパートのトワイライトエキスプレスを昼過ぎに見ることができます。鉄道好きでない人にとってはどうでもいいことかもしれませんが私は数少なくなったブルートレインとの遭遇を密かな楽しみにしています。

2013年7月8日(月)
サクランボ



梅雨も終盤、この時期つややかに光りピンクをした宝石のような果物が食卓に上がります。日本ならではのサクランボ、ブランドは佐藤錦。しばらく目で楽しんでからいただくと、プチプチした歯ごたえにさわやかな甘み、幸せを感じます。梅雨の字はウメの収穫時の雨のこと、梅の仲間のサクランボやモモも収穫の時期を迎えます。日本で最も多く生産されているサクランボは山形県で佐藤栄助さんという方が大正時代に品種改良を重ね育成した佐藤錦。まさに日本農業の努力の結晶を今もいただいています。日本人の好みにあわせ改良を重ねられた農作物。ちょっとお高くついても応援していきたたいものです。


数日前、医院の軒の下にツバメのひな生まれました。
おどろかさないようお願いします。


2013年7月1日(月)
オトコの日傘



 梅雨の晴れ間には高い湿度と急上昇する気温で不快指数もうなぎ上りとなります。街を歩くと日差しと照り返しのダブルパンチにノックアウト寸前。
 これからの時期は日傘をさしノースリーブにスカートの涼しげな女性が羨ましく感じます。クールビズで半袖にノーネクタイが許されるようになりましたが、一歩進んでオトコの日傘もチラホラ見かけるようになりました。今年の父の日、なにやら細長いプレゼントを開けてみると中は折りたたみの日傘。生地に光を通さない塗料が重ねられ遮光効果のほかに断熱効果もあるそうです。そう言えば雨傘を日傘代わりに使ってもあまり涼しくなかったような記憶があります。もっかのところ最大の問題点はちょっと恥ずかしさが残ること。これはみんながさすようになれば解消されそうです。日傘の生産地を見るとフランス。海外でも日傘をさす男性がいることが分かりちょっと勇気が湧いてきました。好奇の目にめげず、暑いのにやせ我慢をせず、夏には日傘があふれる日本を目指して頑張りたいと思います。上の写真は私がモデル。近いうちに堂々と正面から写れる日がくるでしょうか?

2013年6月24日(月)
ツバメ



二年前、上田医院の軒先でツバメが生まれ巣立つて行きました。開院30年で初めてのことでした。ツバメの巣は毎年作り変えることはなく、一度作った巣を繰り返し使います。昨年は飛び交い囀るツバメを見ながら「こっちの水はうーまいぞ」と誘ってみましたがなしのつぶて。今年も町内の巣には早々にツバメがやって来て早いところでは巣立ちを終えたところも出てきました。今年もダメかと思い始めた先週、巣の中にうごめく黒い影、遅まきながら来てくれたようです。まだ卵を温めているのか顔と尾だけ巣から出し、外を見つめています。私もスタッフもいつ生まれるかとソワソワ、最初は襲うのではと心配していたネコ達も興味深そうに眺めるだけ、逆に外敵から守ってくれているようです。来院される方も静かに軒下を見渡してみてください。かわいいクチバシが見えるかもしれません。

2013年6月17日(月)
外寝



まだ6月ですが日中は猛暑が続いています。それでも日がくれるとようやく過ごしやすくなり、夜は窓を開けて寝ると心地よい風が入って疲れを癒してくれます。土曜日の朝、鴨川を歩いていると花金でハメを外しすぎた人々が朝になっても気持ち良さそうに河原で寝ていました。そんな姿を見てわたしも子供の頃医院の屋上で外寝をしたことを思い出しました。いつもと違った寝床にひとしきりはしゃぎ、昼とはうって変わってひんやりした空気に包まれ、星空を見上げ星を数えているうちにいるうちに夢の中、気がつけば眩しい朝日につつまれる朝。日が昇ると暑くて寝ていられないのでいつもより早く目が覚めたものです。でも、鴨川のノンベイさんたちは疲れているのか、まだ酔っているのか日が高く昇ってもまだまだ起きる気配がありません。飲みすぎて外寝を楽しむ余裕はないようです。誰かは書けませんが今でも時々、医院の屋上で外寝を楽しんでおられる方もおられるようです。

2013年6月10日(月)
竹の子会



先週末、島本町のドクターの情報交換会に出席しました。年に二回のペースで開催されるこの「竹の子会」の名の由来は竹やぶ(ヤブ医者)になる前、ヤブにはなるまいと決意の名です。当番の先生が話題の疾患について講義をし、続いて会食をしながら話しが盛り上がります。医療情報、地域の情勢、家庭の話などなど。大病院に勤務していた時には他科の先生とゆっくり話す機会はほとんどありませんでしたが話は尽きません。町内の先生方は驚くほど幅広く勉強しておられ、知らなかった話が次々。この会でお近づきになると医療連携もスムーズに進みます。
 町内には外科、整形外科、循環器内科、呼吸器内科、小児科そして消化器内科と様々な科の個性派が揃っています。地域で連携し、困った時は相談し、縦割りの大病院より患者さんに寄り添った医療ができつつあるように感じます。竹の子会で結束を確認めることができました。

2013年6月3日(月)
京都動物園

北海道の旭山動物園の斬新な展示を感動を持ってコラムに書いたのはもう二年前のことになります。一方、京都の動物園は日本でも一二を争う歴史ある施設。でも子供が幼い頃に訪れた時の施設は老朽化し、展示も旧態依然としたものでした。この春、動物園へ行こうという話が出た時にもあまり気乗りはしませんでしたが、久しぶりに動物園のゲートをくぐると新しくなったキリンの動物舎が迎えてくれました。キリンの身長に合わせたデッキにあがると見上げるしかなかったキリンの顔が目の前、階下では巨大なカバとガラス越しに間近でご対面。これまでになかった展開に少々驚いていると次は羊やハムスターなど小動物と触れ合うスペース。動物園は「より近く、より身近に」というコンセプトになっているようです。続いて訪れた類人猿舎ではちょうどゴリラの食事時間でした。お父さんゴリラは肩肘をついて寝転がりながらムシャムシャ、「だれかにそっくりやな」という言葉が飛び交います。隣の部屋ではお母さんと赤ちゃんゴリラも食事中、お母さんが食事をしている間に赤ちゃんは走ったり木に登ったり落ち着きがありません。そのぎこちないその動きが人間のキッズに似ていてしばらく見入ってしまいました。


サル山や象さんは昔ながらのままでこれには逆にほっとさせられました。まだまだ改修は途中の様ですが、動物たちが快適に過ごしている姿を間近に見れる場所、子供も大人も笑顔があふれる動物園であり続けてほしいとの思いを新たにしました。また行こうかな、、、

2013年5月27日(月)
ツツジ



まだ肌寒かった桜の季節が走り去った頃に花のつぼみをふくらましていたツツジ、初夏の陽気を感じるようになった今も鮮やかな色の花で路行く人の足を止めています。ツツジの品種として多いのはヒラトツツジやクルメツツジ。なぜか九州の町の名前がついています。調べてみると町の名前がついた品種は交配種で、その町で作り育てられた品種だったようです。九州の高山に自生しているのがキリシマツツジ、この花をベースに九州で多くの園芸品種が生み出されていったのでしょう。近畿地方で野生のものはミツバツツジが代表でしょうか、春先に京都の北山では多数のうす紫の花を見かけました。街で見かけるツツジも花の時期少しずつずれています。次々に花の形、大きさ、色の違う花をつけて長い期間私たちを飽きさせないようにしてくれているようです。

2013年5月20日(月)
街路樹



私達にとって一番身近な緑の街路樹。季節の花をつけ、新緑から紅葉までふと気持ちをなごませてくれます。島本駅前もハナミズキの木と赤、黄色の花壇が色どりを添えています。そんな中、ちょっと残念な光景を目にしました。島本駅横の楠公さん、町中の小さな森は憩いの場でもあります。そんな森の木々の上半分ほどがバッサリと切られていました。太い枝もほとんど落とされ、このまま枯れるのではと心配になるほど、切られたのは線路に近い木々ということは強風が吹くと列車の運行に影響があるからかも知れません。そういえばこれと同じような光景を京都でも見たことがあります。街路樹が落葉する前にバッサリと枝ごと切られていました。これも落ち葉の掃除の手間を省くためのようです。私としてもその必要性はわかるのですがもう少し枝を残して、見ていてイタイタしくないようにしてほしいところです。私の心配をよそに枯れるかと思われた木々にも小さな枝と若葉が芽吹き始めています。この細い枝が森を覆うようになるのでしょうか。そういえばバッサリ切られていた水瀬駅前の木々も小枝から葉が茂り、いつのまにか並木らしくなっています。水瀬駅前の街路樹は案外たくましいのかもしれません。

2013年5月13日(月)
歌舞伎



先日、生まれて始めて歌舞伎を観る機会がありました。京都の南座の前は公演への期待でいつも以上にざわめいています。パンフレットを売る若い男性もすらりとした役者顔、修行中の方かななどと思いながら南座の中へ、建物そのものも芸術品、話には聞いていた花道が舞台から延びていました。



観衆は中高年がほとんどで私などはまだまだ若輩者、いよいよセリから役者が登場し、4時間の長丁場の始まりです。仙台藩のお家騒動を題材にした演目。ストーリーは案内のチラシに書いてあってその進行を楽しむことになります。逆に予習していないとよくわからなかったかもしれません。。テレビでは退屈に思えたこともあった舞台も、実際には効果音、掛け声とも臨場感たっぷり、回転する舞台装置も広い空間を上手に演出していました。そして主人公の役者は衣装をとっかえひっかえ早替り、熱演が続きます。ふと歌舞伎の動きはブレイクダンスに似ているなどと思ったりしながら夢中になって見ていました。長時間休みなく、たくさんのセリフ、時に激しい動き、形を作っての見得に睨み、一度はワイヤーに吊るされて天井に消えても行きました。人間国宝に数えられる方も多い歌舞伎役者、なるほどこれはすばらしい宝だと納得でした。

2013年5月8日(水)
11匹ダック



鴨川の河原にはいつの間にかシロツメクサ、スミレといった下草のお花畑ができています。フッと水面を見やるとせわしく動く小さな影、今年も鴨のヒナが生まれていました。例年ヒナは多くても5、6羽ほど、今年は多いうえに動きまわるのでなかなか数えられません。水草の食事を終えて丘に上がったところで全員集合、ようやく11羽を数えました。しばらく休んだらまた水辺で食事、親鳥とつかず離れず、ヒナ達もせわしくくちばしをふるわせています。親から遠いことに気付くとあわてて駆け寄ります。そのあわてっぷりがかわいく、親子の絆を感じます。私が見入っていると通りがかりのオジさんが「皆、元気に大きくなればいいな」と話しかけてきました。一番の天敵はカラスとのこと、上空を見上げると黒い影が舞っています。何とか頑張ってほしいものです。

 

2013年4月30日(火)
身近な名所



大阪に長く住み、何年も市内に通勤していたこともありましたが、「造幣局の桜の通り抜け」に行ったのはこの春が始めてでした。川沿いに並び立つ造幣局の巨大な建物。走る列車から咲き誇る桜を遠目に見たことはありました。大阪に行く用事の合間、思い立って最寄りの駅に降りました。そこには「通り抜けはこちら」との看板がそこかしこにあり、駅の中から人の流れができています。名物につきものの饅頭を売る声がひびき、お祭りモードが高まります。造幣局の桜は全国から集められた八重桜、木の傍らにはその由来が書かれた札が立っていますが、立ち止まらないようにとのアナウンスが流れ、ゆっくり読んではいられません。満開の時期は4月の中旬と少し遅め、私が訪れた時は盛りを少し過ぎていましたが、微妙に色合いや形の違う花を楽しむことができました。一方通行の桜並木はゆっくり歩いても数十分、名残惜しいところです。



でもそこは商人の町大阪、駅まで変える復路には大小の屋台がところ狭しとならび、威勢のいい声がとびかっていました。団子をほおばりながら行く春を惜しむ、まさに大阪の人にとっては季節のお祭りのようでした。

2013年4月22日(月)
菜の花



桜の花が散ったこの時期、いつの間にか下草も緑に覆われています。淀川の堤防には黄色い菜の花がびっしりと咲き、風物詩となっています。この菜の花はセイヨウカラシナという品種、菜の花には違いないから食べれるはずだと一度おひたしにして食したことがありました。スーパーで売っている菜の花よりは少し苦みと硬さ、わずかに辛みがありました。ワイルドな味わいでしたがおいしくいただくことができました。どうやら花が咲く前が食べごろとのことで私が食べたのは少し時期が遅かったのかもしれません。調べてみると天ぷら、漬物、バター炒めなどもいけるようです。誰も種をまくわけでもなく、手入れをしているわけでもないのに毎年この時期鮮やかな色を添えてくれる。その逞しさには感心します。

2013年4月15日(月)
こどもの国



春休みに、子供たちが仕事の体験をするテーマパーク、キッザニアを訪れる機会がありました。あらかじめ予約をしないと入れない人気が続いているそうです。一歩館内に入ると何もかもが子供サイズ、道路も建物もお店も子供の背丈に合わせて作られています。お仕事は驚くほどの種類、パン屋さんにお寿司屋さん、ガードマンに消防署、放送局や裁判所まで、もちろんお医者さんもありました。かわいいのはそれぞれに用意された制服です。制服というかコスチュームはこどもたちの体格にあわせ小さく作られていますが、それでも幼児たちにはダボダボひきずっています。すったもんだで着替えが終わるとインストラクターが子供たちにお仕事を教えてさっそく出動。30分ほどでお仕事を終えるとお給料をもらって、またすぐ次のお仕事に転職します。小さな子どもたちはどのお仕事にも目を輝かせ、その真剣なしぐさがかわいさを倍増させていました。まわりではそんなわが子をおさめようと親がカメラを構えて取り囲んでいます。子供の移動に合わせて大人もカメラを構えたまま移動。大人は見ているだけといえばそうなのですが子供たちの表情と笑顔が疲れを吹き飛ばしてくれました。

2013年4月8日(月)
疏水かいわい





週末の春の嵐でソメイヨシノもずいぶん散ってしまいましたが先週は絶好の花見日和でした。ソメイヨシノが一斉に咲き、花見のスポットには大勢の客が陽気に誘われ繰り出していました。あらたにつくられた水路、川の堤防や運河、疏水といったところには全国どこでもさくらが好んで植えられています。木の根が堤を強くしてくれるからとか人が集まって堤を踏み固めてくれるからとか諸説あるようです。理由はどうあれ、美しければそれで充分。この時期水面に花びらが流れ、青空に白いさくらが一層映えて絵の様な風景がひろがります。京都市内では東山のインクラインから夷川ダムまで疏水沿いにソメイヨシノが花の回廊を作っています。この時期だけの屋形船もゆるゆると疏水を進み春らしさをさらに演出していました。ソメイヨシノが散れば終わりではありません。これからは山桜や八重桜など形や色合いの違うさくらとの出合いが楽しみな時期です。

2013年4月1日(月)
モクレン



 桜の花をもとめて街を歩いていると純白の大きな花をつけた木蓮をみかけることがあります。桜と同じ時期に咲くので目立ちませんが、あらためて見ると品のあるたたずまいです。漢字が同じなので池に浮かぶ蓮と何か関連があるのかと調べてみましたが、単に花の形が似ているだけのようです。蓮はインド原産の水生植物、仏教とともに広がりました。一方木蓮は中国が原産、世界中に庭木として広まっています。私がよく歩く京都の木屋町は桜の名所。木屋町二条界隈では道をはさんで桜と木蓮の並木が街灯に照らされ美しさを競うコラボレーションを見せてくれていました。

2013年3月25日(月)
さくら前線



ついこの間白梅が咲き始めたかと思っていたら、追いかけるように桃林が紅白に色づいています。そしていよいよ早咲きのさくらも開き始めました。私にとって春の訪れ、さくら前線の到来を感じる木は京都御所の出水の小川の前に一本たたずむシダレザクラです。今年もこのシダレザクラを見ることができ、過ぎた年月と一年間の無事に思いをはせました。京都には他にも枝垂れの名所はたくさんありますがここは隠れた名所、休日でも人ごみとは無縁です。メジロが楽しげに飛び交い、人はのんびり寝転がり花見をたのしんでいます。わたしもゆっくり周りを歩いて気に入ったアングルで写真を撮ることができました。早咲きのさくらは散るのも早め、ソメイヨシノが咲き誇る頃にはすっかり葉桜になります。

 
 

2013年3月18日(月)
宝が池かいわい



京都の北、北山からキツネ坂と呼ばれる坂をのぼると宝が池へはあっという間に到着します。そこは遠くに国際会議場を望みますが、他に人家を見ることはありません。自動車で数十秒の距離で都会から別世界。まわりは落葉樹に囲まれ四季折々の色を見せてくれます。このところ私の撮影スポットがこちら。春先、山はまだ枯れ木に覆われていますが、落ち葉の合間には新しい命が芽吹き始めています。この時期色を探しながら池のはたのジョギングコースをゆっくり歩くのは楽しい時間です。川ではせわしく動いている水鳥たちも池ではなぜかのんびりに見えます。雨上がりにはみずみずしい緑のふかふかの苔たち、池のそばの丘陵の梅林には紅白の花が咲き始めていました。

2013年3月11日(月)
芽吹き



夜の診察がある日は夕方の4時30分に医院の玄関をあけまますが、一年を通して同じ時間に同じ作業をしていると季節の移ろいを感じます。年末年始に寒々とした暗闇の中始まっていた診察も今では看板の照明の灯りをつけるのをためらうほど明るくなってきました。花粉が舞い、霞がかかったような山は遠目にはまだ枯れ木しか見えませんが近づいてみるとベビーリーフが芽吹き始めています。以前は全く関心がなかった木の芽、歳を重ねたせいかその初々しさと希望がいっぱい詰まった姿ににひかれるようになりました。この時期スーパーをのぞくとタケノコにタラの芽、ベビーキャベツなどなど見ているだけでかわいい野菜がところ狭しとならんでいます。そのくせの無い味と柔らかな歯ごたえは春の楽しみです。

2013年3月4日(月)
花たより





冷たい北風が強い日、暖かい南風が吹き込む日、三寒四温といったこの頃です。淀川の河川敷には緑の下草が芽吹き始めましたがまだまだ色に乏しい時期です。
風も穏やかで快晴だった先日、京都御所の梅林を訪れました。まだつぼみだけの木の方が多い状況でしたが、白に紅に咲き始めている木の周りには観光客の方々や大きなカメラを抱えたアマチュアカメラマンが集まっていました。わたしは人を押しのけるのは苦手なので、人々が離れるのを待って撮影。まだまだ寒いこの時期に咲いてくれる可憐な花、寒くても春は着実に近づいていることを真っ先に知らせてくれます。
 
 

2013年2月25日(月)
真冬の水族館



海のない京都にも水族館ができ賑わっていますが、2月の上旬真冬の福井県の松島水族館を訪れる機会がありました。海沿いの敷地内に点在する展示場。

傍らの日本海は大波が荒れ狂い、冷たい北風に雪が横向きに吹きつけます。展示場から次の建物に向かうにもちょっと勇気が必要でした。
マンボウやペンギン、日本海の生き物など他の水族館では見られないものも多く、生き物に触れる水槽など様々な工夫を楽しむことができました。休日とあって楽しみのイルカショーにもたくさんの観客がつめかけていましたが、ショーが始まっても天候が回復する気配はありません。それでもイルカや飼育員のお姉さんお兄さんは元気いっぱい。息の合ったジャンプやダンスが続きます。が、屋外の観客席には雪が吹き込み、拍手をしようにも手がかじかんで自由が利きません。ショーが終わると先を争うように暖かな室内展示場へ急ぎました。到着した熱帯魚の水槽の前でそののんびりした顔にいやされ、手の感覚をとりもどしました。冬の日本海の過酷さ、自然のありのままの姿をを体感できた一日でした。
 
 

2013年2月18日(月)
診察室のニューフェース



診察室に入った方のなかに「見慣れぬ機械」があることに気付かれる方がおられます。一見ノート型のパソコンの様な機械。
これが昨年末に導入した新しい超音波装置です。これまでも以前の超音波装置で肝臓や胆のうなど腹部の臓器を診断してきました。
新しい機械ではより高い解像度で詳しく腹部を観察することができます。さらに体の表面を診断することもできるようになりました。体の表面の超音波検査には動脈硬化の状態を見る首の動脈診断、首の前にある甲状腺の観察などがあります。動脈の観察では血管が狭くなった、壁がガタついたりしていないか、甲状腺では甲状腺が腫れていないか、腫瘍が無いかといったことを診断します。
コンパクトな機械なので院内どこでも使えます。バッテリーも付いているのでいざというときには院外へも持ち運べるフットワークの軽さがウリです。
 体表の検査は始めたばかりですが皆さまのお役にたてることと思います。詳しくは診察室でお問い合わせください。

 

2013年2月13日(水)
花だより



小雪の舞う日と日差しにコートの襟元を緩める日、これからも交互に続きそうですが花の季節はゆっくり着実に近づいています。京都御所では一番最初に花をつけるのが蝋梅(ロウバイ)。黄色い可憐な花が寒風に揺れているのを見かけました。色の少ないこの時期にはひときわ目立ち春への期待が高まってきます。梅と名前が付いていますが実は近い親戚ではないそうです。でもそんなことはどうでもいいこと、蝋梅は寒い風に揺られながら美しい姿を見せてくれるありがたい花です。

 

2013年2月4日(月)
茶室と診察室




最近、千利休に関する歴史小説を読む機会がありました。その時代、戦国武将といえども一介の客人、茶室は主にとって心を配ってもてなす一期一会の真剣勝負の場です。茶道では作法も大事ですがおもてなしの心が何より大事と読んで、これは診察に似ているかもとふっと思いました。茶室の代わりが4畳半ほどの診察室、客人の患者様が小さなドアを開けて入ってこられます。まずそこにはリラックスして会話をはずませる雰囲気が肝要。会話の中から患者さん思いを的確にくみ取って、茶道具や料理、菓子を選ぶがごとくに検査や処置を行い、最後に茶の代わりの薬を処方する。医師にとってはもちろん真剣勝負です。診察にかぎらず茶道にはすべてのサービスに通じる精神が凝縮されているようです。診察室を出て行かれる患者さんに「結構なお点前で」と言っていただけるよう精進したいものです。

2013年1月28日(月)
弱肉強食?



河原にそそり立つ銀杏から見下ろす鋭い眼差し、川辺の生態系の頂点に立つ猛禽類のトンビの数はこのところ鴨川では増える一方の様です。カラスやトンビはなんでも食べれる雑食のライバル同士、かと言って自然の獲物をしとめるわけではなく、人間のおこぼれを奪い合っています。朝の繁華街は残飯を狙うカラスの運動場と化し、あっちこちで獲物の綱引きが見られます。トンビは小回りが利かないからか街中で見かけることはあまりありません。その独壇場は見通しのいい川べり、そこでは残念ながら川には禁止されているにもかかわらず鳥にパンを与える人がいます。トンビはそれを目ざとく見つけると群れてはパン食い競争を始めます。広い場所では体が大きく飛行の早いトンビがカラスを圧倒、でも生態系の頂点に君臨しているにしてはちょっと残念な日常です。

2013年1月21日(月)
山の辺の道





週末に奈良の山の辺の道を歩く機会がありました。桜井から天理までの山沿いを縫う16キロの道のり、簡単な地図一枚だけで大した下調べをせずに歩き始めました。山の中腹に広がる果樹園の中のをすすむ道は車が傍らを走り抜ける舗装道路あり、石畳あり、けもの道みたいなところもあり、一瞬心細くなったりもしました。道中には神社や古墳、万葉の歌碑が点在していてあきることはありません。そういったモニュメントとは別に目を楽しませてくれたのが路沿いの家屋でした。白壁に瓦屋根、立派な門構えのお屋敷。京都市内ではお寺でしか見かけなくなった日本家屋が今も生活の場として普通に用いられていました。楽しいハイクでしたが道は予想以上に高低差があり、街を歩く靴では足が痛くなってきました。16キロのうち半分ほどで文明の力に頼ることになりましたが、日本の故郷の風景が残されているのを見れて嬉しくなったひとときでした。

2013年1月18日(金)
三日坊主




「一年の計は元旦にあり」ということでたてた目標があやしくなり始めるのがこの時期です。体力の低下を自覚しているこの頃、テレビ体操はなんとか続いていますが、腹筋運動やジョギングなど負荷の強い運動は続いたためしがありません。思い立って始める語学の勉強やペン習字は気づいたら何日もほったらかしして「また来年」ということになりがちです。これまでの私の数多い失敗を分析すると「行う時間」が定まっていないものは続かないようです。今年こそは語学の勉強をと思っていますが、とりあえず始めたのが通勤で歩きながらロングブレスで腹筋を鍛えること。これなら三日坊主にならずにすみそうです。あまりコラムの内容とは関係ありませんが皆さんの目標が成就するよう元旦に立った茶柱をお送りします。


 

2013年1月7日(月)
撮り鉄



年始に帰省していた4歳の甥と列車を見に出かけました。男の子たちは乗り物や恐竜が大好き。乗り物のなかでも鉄道は根強い人気を誇っています。甥はなぜだか阪急電車の大ファン、列車を見るのも乗るのも夢中になって喜んでくれました。ところで、鉄道ファンにはいろいろなジャンルがあるのをご存知でしょうか。列車の写真を撮る「撮り鉄」、列車に乗りまくる「乗り鉄」が代表格、ちょっとオタクなのが模型をつくる「模型鉄」に切符など集める「収集鉄」。マニアの中には列車の音にこだわる「音鉄」や廃線をめぐる「葬式鉄」といった人もいるそうです。かくいう私は小学生のころ「撮り鉄」でした。その頃はブルートレインブームもまだまだで、「駅に列車を見に行く」と言うと怪訝な顔をされたものですが、今や鉄道ファンの女子「鉄子」さんが出現するほど市民権を得ています。JR山崎駅や島本駅は撮り鉄にとっては絶好の撮影ポイント、ホームの端には暑い日も、寒い日も撮り鉄たちがカメラを構えては写真の出来栄えに一喜一憂する姿が見られます。時々私もその中に紛れているかもしれません。

 
 

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